著作物を資産として計上するかどうかという話をきいたときに考えたこと

レポートの著作権の管理&組織の成果(知財以外)の管理を所管している課にいるため、著作物(著作権)を資産計上するかどうか、計上する場合は管理すべきだがどのように管理するのか、という話が降ってわいた。結局諸々あって所管外ということになったのだけれど、とてもざわざわした。ので、考えていたことをとっておく。

  • 著作物は組織の資産だが、財務会計の処理上資産に計上する必要はないと考える
  • 財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」では無形固定資産として示されていない
  • 将来の経済的効益の獲得は不確実、かつ資産として客観的な評価が難しい
  • 著作物(著作権)は権利であり、変動や減価償却するものではない(物品としての資産管理の考え方になじまない)
  • 法人設置の根拠法を考えると、研究開発の成果は資産として占有するのではなく、広く科学技術・社会の利益のために提供すべきである
  • そもそも公的資金による成果はオープンにすることが望ましいとされている

こんなで説得できるかなあ。。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
(昭和三十八年大蔵省令第五十九号)
平成三十年六月八日公布(平成三十年内閣府令第二十九号)改正

(無形固定資産の範囲)
第二十七条 次に掲げる資産は、無形固定資産に属するものとする。
一 のれん
二 特許権
三 借地権
四 地上権
五 商標権
六 実用新案権
七 意匠権
八 鉱業権
九 漁業権
十 入漁権
十一 ソフトウエア
十二 リース資産(財務諸表提出会社がファイナンス・リース取引におけるリース物件の借主である資産であつて、当該リース物件が第二号から前号まで、次号及び第十四号に掲げるものである場合に限る。)
十三 公共施設等運営権
十四 その他の無形資産で流動資産又は投資たる資産に属しないもの
(無形固定資産の区分表示)
第二十八条 無形固定資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 のれん
二 特許権
三 借地権(地上権を含む。)
四 商標権
五 実用新案権
六 意匠権
七 鉱業権
八 漁業権(入漁権を含む。)
九 ソフトウエア
十 リース資産(財務諸表提出会社がファイナンス・リース取引におけるリース物件の借主である資産であつて、当該リース物件が第二号から前号まで、次号及び第十二号に掲げるものである場合に限る。)
十一 公共施設等運営権
十二 その他
2 第十七条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項の規定にかかわらず、同項第十号に掲げるリース資産に区分される資産については、同項各号(第一号及び第十号を除く。)に掲げる項目に含めることができる。
第二十九条 前条第一項第十二号の資産のうち、その金額が資産の総額の百分の五を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第三十条 各無形固定資産に対する減価償却累計額及び減損損失累計額は、当該無形固定資産の金額から直接控除し、その控除残高を各無形固定資産の金額として表示しなければならない。
e-Gov法令検索

メモ:論文の二次利用許諾

問合せがあったので、ざざっと探しました。今後の自分のためにメモ。

Elsevier
Permissions
 https://www.elsevier.com/about/our-business/policies/copyright/permissions

  • ScienceDirect(一般的な電子ジャーナル)掲載分とそれ以外で方法が異なる
  • ScienceDirect掲載分は使用したい論文のabstractページからRightsLinkを介して申請する
  • ScienceDirect以外はElsevierの申請フォームを使用する

Taylor & Francis
Rights & permissions
 http://taylorandfrancis.com/contact/rights-and-permissions/

  • 図書と雑誌で方法が異なる
  • 雑誌は使用したい論文のabstractページからRightsLinkを介して申請する(約8週間)

SpringerNature
reprints & permissions
 https://www.nature.com/reprints/permission-requests.html

  • 著者は再利用の許諾申請不要で図表やグラフの再利用が可能(著者版)
  • 三者は使用したい論文のabstractページからRightsLinkを介して申請する
  • オンラインで利用できないコンテンツはemail+文書で申請する場合もある

American Physical Society
APS Copyright Policies and Frequently Asked Questions
 https://journals.aps.org/copyrightFAQ.html

  • 著者は適切な引用のもとで図表やグラフの転載は可能(出版社版も)
  • 三者は利用方法と媒体に応じて手数料が課されることがある
  • SciPrisを介して申請する


三者としての申請はオンラインサービスを介することが多く、クレジットカード等での支払い。皆さんクレジットカードでの立替払いの処理、組織内でどうやってらっしゃるんだろう…と思った。
……T&F8週間かかるって書いてある。私は刊行したテクニカルレポートなどの転載許諾の手続きも担当しているのだけれど、うちの許諾はこれと比べたら早いなあってちょっと安心した。

メモ:MOOCとは。

MOOCと謳うサービスを見つけた。
NewsPicsというニュースアプリを運営する会社の「NewsPicksアカデミア」という事業のひとつらしい。
newspicks.com
講座の個別ページ。
10講で1セット、3分×10本=30分で初回のみ無料。
newspicks.com

NewsPicksアカデミアでは、第一線の実践者によるMOOC(オンライン講義)、イベント、ゼミ、書籍、記事を通じて、最先端の実学を提供。多分野の実践者が集う「学び場」をプロデュースしていきます。
NewsPicksアカデミア

MOOCとは、動画を通じて特定の専門分野を集中的に学ぶオンライン講義です。
NewsPicksアカデミアでは、業界の最先端を走る”プロフェッサー”が講義を行います。
MOOC - NewsPicksアカデミア

対面型学習もある(有料)。
ゼミ - NewsPicksアカデミア
なお、運営会社はJMOOCの会員ではないらしい。現在の公認プラットフォームはgacco、OpenLearning, Japan、OUJ MOOC、Fisdom。
JMOOC JMOOC受講案内


openを満たしていない点でMOOCなのかしら? というのが疑問で、定義を探した。

2.1 定義
MOOCを特徴づける4つの基本的特徴は,その名称に含まれた,1)大規模性(Massiveness),2)公開性(Openness),3)オンライン,4)コース(Course),すなわち教育そのものの提供である。

2.2 MOOC固有の特徴
本稿を執筆した2014年6月時点で,MOOCの評価は定まっていないので,MOOC固有の特徴を明示することは困難だが,MOOC以前のOERと対比しつつ,あえて書くとすれば,(1)コース(Course)としての質保証,(2)ビッグデータと学習解析(Learning Analytics)の活用,(3)持続可能性への配慮,(4)ブランド性の4つを加えることができる。
MOOCとは何か ポストMOOCを見据えた次世代プラットフォームの課題

登録すれば誰でも受講できる教育サービスであることから,MOOCは先に触れたオープンエデュケーションがもつ「オープン」の要素のうち,オープン「アクセス」の要素を満たしている。しかしながら,一部に例外はあるものの多くのMOOCでは教材にCCライセンスなどのオープンなライセンスは付与されない。またMOOCの教材は一般的にMOOCを提供するCoursera(コーセラ),edX(エデックス)などのサービス内での利用に限定されているため,利用者が新しい教材を追加したり,今ある教材を再利用するようなオープンシェアリングを行うこともできない。この意味でMOOCは限定的なオープンエデュケーションだともいえる。
オープンエデュケーション:開かれた教育が変える高等教育と生涯学習

無料で開かれた講座、有料のオプションサービスとしての修了証(Coursera、edXなど)ほか、なのだと思っていた。
closedなBtoCであれば、敢えてMOOCと名づけなくてもいいんじゃないのかな、という気がする。一方、MOOCとした方が受け入れられやすいという策なのだとしたら、"MOOC"が広まったんだなあと感慨深い気もする。

MOOCの話題で、最近みた、興味深いもの。


最終段落を読んで、うーん、MOOCとは・ひらかれた教育とは、と思った(おちもなにもない)。

MOOCs will not transform higher education and probably will not disappear entirely. Rather, they will provide new supports for specific niches within already existing education systems, primarily supporting already educated learners. The 6-year saga of MOOCs provides a cautionary tale for education policy-makers facing whatever will be the next promoted innovation in education technology, be it artificial intelligence or virtual reality or some unexpected new entrant. New education technologies are rarely disruptive but instead are domesticated by existing cultures and systems. Dramatic expansion of educational opportunities to underserved populations will require political movements that change the focus, funding, and purpose of higher education; they will not be achieved through new technologies alone.
The MOOC pivot | Science