国立国会図書館 関西館 展示「関西の図書館100年、関西館の10年」にゆきました。

国立国会図書館関西館で開かれている展示「関西の図書館100年、関西館の10年」に出かけました。カレントアウェアネス・ポータルに「E1343 - 記念展示会「関西の図書館100年,関西館の10年」を企画して」という記事もでていたもの。
1時間半くらいずーっと居すわって、えんえん見て読んで参りました。少し後から来たご婦人方が、こそこそとお話をしながら楽しそうに見て回ってらしたのが印象に残っています。知人でこの展示に関心があるのは図書館関係者ばかりでしたから。
この日は担当者さんによるフロアレクチャーがありました。個人の考えなのですが、と前置きなさって結びをなさった内容は、「関西の図書館は東京や他の地域を意識しながら、その個性を発揮している。関西館も、東京とは違う個性をつくっていけたら。この展示で、図書館の存在と役割をもっと多くの方に知って戴きたいと思っている」というもの。ざっくりまとめてしまいましたが、この方の歴史にさわる手つきのようなものは、素敵だな、と思いました。
さらに、山室信一氏の講演「私の図書館巡歴と関西館-史料に導かれた連鎖視点への歩み」を拝聴して三重に。
そして勉強会@近鉄線に参加しました。欲張りな一日です。そのときのお喋りが、パソコン通信だったときは電話が使えなくて、……10年前の不便さが嘘のように今スマートフォンを使っているけれど、信じられない変化だよね、というもの。
朝から見せて戴いた「関西の図書館100年」の流れなんて、もっと激変です。
関西に、なんとか図書館をつくろうとした人たちは関西館やこの展示を(当然ながら)想像もしていないわけで。自分たちの資料が保存されて、展示ケースの上からたくさんの人に見られることも。資料を電子化というような、技術についても、もっと知を繋いでいこうとするたくさんの人がいるということも、当然。
でも、歴史からその先へと続いている人がたくさんいて、それってすごいこと! と興奮してしまいました。
ちょうど今日、「カレントアウェアネス・ポータルがモバイル端末での表示に対応」というニュースが出ていました。こんなふうに少しずつ変わりながら進んでいるのが今。100年に思いを馳せて調査して展示に作り上げて、解説して戴いたのも今。

それぞれの時に最前線を歩いてきた人がいて、その道を順々に説いて辿らせてもらったのがあの時空間なのかな、と思います。
もがきや理想を求めた人たちが拓いてきた道を駆け抜けて、新たに道をつくっているのが現職の方々なのだ、と。いつだって動いている人が『道程』なんだろうな、と思う展示でした。
図書館や図書館史をもっと知りたいと思ったのと同時に、先人の思いや気概に泣きそうになりました。
とりとめない感想でした。


追って。
上述の「E1343 - 記念展示会「関西の図書館100年,関西館の10年」を企画して」は、ここが好きです。

展示を通じて,「図書館のことをより多くの方に,もっと深く知っていただきたい」ということに尽きる。

歴史は現在と過去との対話であり,同時に未来を構想するためのヒントの宝庫でもある。