メモ:2014年のMOOCの動き

英語を読まねば! と思って読みました、なメモです。
2014年のMOOCを振り返った記事(2014年12月26日)。


2014年はMOOCの年で、MOOCを取り巻くエコシステムができつつある。講座を提供しているのは400以上の大学で、講座は2400以上に。


プロバイダ
・2014年にメジャーなプロバイダは公開されていない
Coursera:MOOCにおける2013年のシェアは1/2。ここから2014年は1/3に縮小
edX:Courseraに次ぐ。前年比2倍のシェアで提供講座も400に上った
MiriadaX:最初の非英語プロバイダ。スペイン語版。世界規模のもので、登録者は100万人超
FutureLearn:イギリスのプロバイダで登録者は約80万人


科目
・上位3科目は人文科学、コンピューターサイエンスとプログラミング、ビジネスとマネジメント。これは2013年と同じ


言語
・多国語化(13か国語)
・80%は英語の講座、次いでフランス語、英語、スペイン語
・MiriadaXはスぺインとラテンアメリカの30近い大学のコンソーシアム、なので4位に


検索
・選択テーマの幅が広がっている
・トップ20の検索テーマを見ると教育やキャリアアップに資するテーマと個人的興味の両方


コース
・人気のトップ20が列挙されていました


2014年の動向
1. プロバイダが独自の成績証明書を発行。Udacity、Coursera、edXの有料版で。実験的に、実際の単位にする大学もわずかながら出ている。
2. 質の向上。ハーバード大学のように自学で制作スタジオを持ち、教員やコース制作支援部局をもつ大学も
3. MOOCを自己制作したい組織はOpen edXを選択。Open edXはMOOCを主催したい組織のプラットフォームになっている[*1]
4. いつでも受講できるという傾向に。従来の大学のように開講・閉講・課題提出〆切があるのではなく、利用者はいつでも受講登録・履修が可能


2014年はMOOC成熟の年
・MOOCのエコシステム伸長。プロバイダはビジネスモデル構築の基礎を見出している
・大学は実際のキャンパスやカリキュラムにMOOCを反映させようとしている(反転授業など[*2])
・提供者も受講者も増大している。今後は競合して成功・失敗のコースが出てくる


というような。MOOC全体として引き続き発展途上、ですね。日本でもJMOOCgaccoによって初めての講義が提供されたのが2014年の4月でした。

*1:ここうまく整理できていないのですが。MOOC公開にはプロバイダ(=講義公開を大学にかわって行う)とコンソーシアム(=共同開講のための大学コンソーシアム)がある。MOOCコンソーシアムにはedXやFutureLearnがあり、edXはOpen edXというオープンソースプラットフォームを提供している。その中でOpen edXが選択され活用されている。ここまでの整理はオープンエデュケーションと未来の学び | gaccoを受講して得た情報です。でもこの記事の見出し「プロバイダ」にはedXが入ってるんですよね。便宜上区別しないということなのかな……。

*2:日本でも2014年10月に東京工科大学がMOOCを実際の講義教材に採用して反転授業を実施する、と発表。(プレスリリース)。こちらも2014年10月に工学院大学附属高校がMOOCを使った反転学習を実施しました(プレスリリース・PDF)。