鶴舞図書館で「名古屋市南図書館伊勢湾台風資料室展」を見ました。

先日、名古屋市鶴舞中央図書館で<名古屋市南図書館伊勢湾台風資料室展「伝えたい、濁流が残した記録」>を拝見しました。
今年は伊勢湾台風から55年、なのだそうです。

1階展示架では、写真など当時の資料のほかに、市内各小学校の教員による状況の記録文集が展示されています。小学校が避難所になったとのこと、学校ごとに状況がまとめられているのは興味深いです。他のページも見てみたかった。
第一集会室では、被害状況とその背景から政策の変化までが写真や図で説明されていました。圧巻だったのは展示室中央の地図。当時、被害の様子が撮影された場所を特定し、現在の同じ場所で撮った現在の写真が拡大複写された地図にマッピングされています。また、撮影場所だけでなく撮影された向きまでわかるように、矢印がつけてありました。写真の多くは撮影場所が記されておらず、手掛かりとなる看板や建物の名前と当時の地図を照合したのだそうです。このように場所の同定から撮影、地図作成までを図書館員の方々がご自身でなさったと伺いました。
郵便局は今と同じ場所で、貯木場からこの地区に丸太が流れ出して、と解説までしていただいて。すごいですねえ、とお話を聞いていたら写真撮るのを忘れてしまいました。しまった。
折よく、企画なさった図書館員さんのお話を伺うことができて、貴重な機会でした。展示されている写真の多くは名古屋市南図書館「伊勢湾台風資料室」に所蔵されているもの、とのこと。機会を作ってこちらも見に行きたいです。

父方と母方、両方の祖父母は伊勢湾台風の経験者です。母の実家は川の近くで、上流にはダムがあるのですが、家族が危険でも公務員の祖父は出勤してしまう。一人で家を守った祖母の話を聞いたことがあります。そういえば母の実家で聞いたダム放水のサイレンはとても怖かった、ということを思いだしたり。なのに私は何も知ろうとしなかったんだ、などと考えながら見ていました。帰ってからは広島のことを考えていました。

巡回日程。

  • 8月1日(金)~8月31日(日):鶴舞中央図書館・1階展示架
  • 8月25日(月)~8月31日(日):鶴舞中央図書館・第一集会室
  • 9月3日(水)~9月28日(日):南図書館
  • 10月11日(土)~11月20日(水):中川図書館

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